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シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第5回 「リーサル・ウェポン」②

メル・ギブソン演じるリッグス刑事とダニー・グローバー演じるマータフ刑事の所属するのはロサンゼルス市警察です。

 

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ロサンゼルスは、アメリカ合衆国カリフォルニア州にある都市であり、国内ではニューヨークに次いで人口が多い世界都市です。

「Los Angeles」という都市名は、スペイン語で[los ˈaŋxeles] ロサンヘレスと発音し、「天使たち」を意味します。1781年にこの土地に入植した人々が町の名をEl Pueblo de Nuestra Señora la Reina de los Ángeles de Porciúncula(我らが貴婦人、ポルツィウンコラの天使たちの女王の町)と名づけ、それが縮まったものである。「天使たちの女王」とは聖母マリアを意味します。ポルツィウンコラはイタリアのアッシジにあるフランシスコ会の聖地なのだそうです。

 

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かつて犯罪件数がアメリカの都市の中でも上位に位置していましたが、過去最悪であったロサンゼルス暴動の時期と比較すると、警察官の増員、治安部隊であるジョイント・タスク・フォースの導入などもあって犯罪発生件数が激減しています。

そのロサンゼルス暴動とは‥

 

1965年 ワッツ暴動

白人のハイウェイ・パトロールが、道路上を蛇行運転していた黒人男性を尋問。その途端に周囲の黒人が集まって来て、検挙の一部始終を見守った。結局、ハイウェイ・パトロールは運転していた当人と弟・母親を逮捕。これを切っ掛けに暴動が発生し、警察官の襲撃から市街地における集団略奪や放火へ発展。州兵を投入して鎮圧する事態にまで及んだ。

 

1991年 ロドニー・キング事件

黒人男性ロドニー・キングがレイクビューテラス付近でスピード違反を犯し、LA市警によって逮捕された。その際、20人にものぼる白人警察官が彼を車から引きずり出して、装備のトンファーバトンやマグライトで殴打、足蹴にするなどの暴行を加えた。たまたま近隣住民が持っていたビデオカメラでこの様子を撮影しており、この映像が全米で報道され黒人たちの怒りを膨らませた。

 

1992年 ロサンゼルス暴動

ロサンゼルスにおける人種間の緊張の高まりがあり、アフリカ系アメリカ人の高い失業率、ロサンゼルス市警察による黒人への恒常的な圧力、韓国系アメリカ人による度を超した黒人蔑視、差別に対する不満などが重なり、その怒りが黒人社会に渦巻いていた。そこにロドニー・キング事件のLA市警警官に対しての無罪評決などが引き金となり、黒人社会の怒りが一気に噴出して起きた事件であるといえる。

 

また45,000人ものストリートギャングメンバーが存在し、450のギャング組織がロサンゼルスを本拠地としているようです。ロサンゼルスはアメリカにおけるギャングの首都と呼ばれている。

 

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こういった歴史や背景からもロサンゼルス市警察が主人公となる映画やドラマが多いのかも知れないですね。