名作映画 cinema-enter

名作映画の入口にご案内します。

シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第24回 「十ニ人の怒れる男」①

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作品の紹介です💁🏻‍♂️

 

父親殺しの罪に問われた少年の裁判で、陪審員の白熱する議論を描く。

少年による父親殺しの審理が終わり、陪審員たちが陪審室へと移り審議を開始する。陪審員たちは少年の有罪を確信していた。12人の全陪審員一致で有罪になると思われたところ、ただ一人だけが少年の無罪を主張する。彼は他の陪審員たちに、証拠の疑わしい点を一つ一つ再検証することを要求する。

白熱していく議論の中で、当初は少年の有罪を信じきっていた陪審員たちの心にも徐々に変化が訪れていく‥。

 

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1954年製作のアメリカのテレビドラマのリメイクで、1957年製作のアメリカ映画。

 

監督はシドニー・ルメット

主演はヘンリー・フォンダ

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原作者のレジナルド・ローズが、実際に殺人事件の陪審員を務めたことがキッカケで、その約1ヶ月後には、構想を練って執筆に取りかかった。

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物語のほとんどを陪審室の室内だけで行われ、しかも陪審員たちの語りだけでストーリーは進行していきます。

テレビドラマ的な要素の物語を、シドニー・ルメット監督は見事に映画として力強く描きました。

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シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第23回 「JSA」③

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現在も続く日本を貶める反日姿勢は、とても許される問題ではありませんし、世界からも嫌悪感をしめされてるというのは残念でなりません。もっと自立し同じ価値観の国になってもらえるならば、全力で応援したいと思うのですが‥‥

北朝鮮も日本人を拉致している犯罪国家です。

日本人としてはまず拉致解決が何より重要な問題です。

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しかし世界をマーケットにしてる韓国映画界は、やはりものすごく層も厚く、レベルが高いです。

監督も今作のパク・チャヌク以外にも、「パラサイト 半地下の家族」が記憶に新しいポン・ジュノなど、優れた監督が多いです。

今回の「JSA」に出演する俳優さんも素晴らしく、特に北朝鮮の兵士役ソン・ガンホさんの演技は見事です。北朝鮮兵士の役は1999年公開の「シュリ」でも演じています。

いろんな役をこなせる俳優さんで、このような深みのある役者さんは日本には数少ないです‥残念ながら‥

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韓国は徴兵制ですし、戦争の危険が身近にあるので、兵士の役もリアルです。実際、イ・ビョンホンさんは兵役中に出演依頼があり、シナリオを読んだそうです。除隊後の初出演作品が、この「JSA」です。

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物語は、黒澤明監督の「羅生門」を思わせるような‥事件の当事者の兵士それぞれの証言が食い違うところから始まります。謎が深まりつつ、北朝鮮兵士と韓国軍兵士の交流はコミカルに描かれ、そして事件が起き深刻な状況へと発展していきます。

事件前の物語と事件後の物語を上手くシンクロさせて、最後まで一気に観る者を引き付けていきます。

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現実には問題の多い両国ですが、映画の世界と割り切って、ご覧になってみて下さい。

 

 

シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第23回 「JSA」②

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★38度線について、お伝えしていきたいと思います★

 

⚫️タイトルの『JSA』は『Joint Security Area』、共同警備区域いう意味で、韓国と北朝鮮軍事境界線上にある約800m四方の地域で、板門店と呼ばれています。

 

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場所はこのあたりになります。

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板門店は1953年10月に設置。韓国軍が中心の国連軍と北朝鮮軍の停戦協定に基づいて、北側には「中立国監督委員会」と南側に「軍事停戦委員会」の本会議場が設置され監視を行っている。緊急度を第一級〜第四級の4段階に分けて会議を開いています。

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板門店(パンムンジョム)の名前の由来

1951年、朝鮮戦争休戦協定の協議が行われていた付近に、ノル門里(ノルムンニ)という名前の村があって、これは「板で出来た門のある村」という意味があり、協議のある会場の前に店があったことから、目印としてお店に看板を出して、これらを合わせて『板門店』と名付けたようです。

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⚫️「中立国停戦監視委員会」
「中立国停戦監視委員会」(NNSC)は、朝鮮戦争において中立を宣言したスイス、スウェーデン(発足当初はチェコスロバキアポーランドも加わっていました)、それぞれから5人ずつの将校が板門店に派遣されています。

⚫️原則として南北の両兵士は軍事境界線を越えてはならず、「境界線を越えた者や相手兵士と会話を交わした者は死刑に処せられる」と定められています。

⚫️2019年6月30日、韓国側施設で、アメリカのドナルド・トランプ大統領と北朝鮮金正恩委員長、米朝首脳会談が開催されました。史上初、現職の米大統領北朝鮮側に足を踏み入れました。

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⚫️見学について

南北の双方から見学を目的に板門店を訪れることができます。北側・南側それぞれ手続きや見学体制が異なっています。

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南側から外国人が訪れる場合は、指定の団体ツアーに参加する必要があります。

パスポートの持参義務や、撮影、行動、服装などの制限などがあり、持ち物はポケットに入るもの以外持参できない。

板門店内では引率する国連軍兵士のあとに続いて2列で並んで移動し、自由に歩くことはできません。「北側から『挑発を受けた』と受け取られ攻撃する口実をつくることを防ぐため」で、指を差す、手を振る、大声で笑うなどの行為も禁止されています。写真撮影の際もピースなどのポーズも禁止です。

服装について、軍服に似た服、作業服、Tシャツ、破れたジーンズ、ショートパンツ、その他の露出度の高い服は禁止されています。

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緊急事態が起これば、死亡・負傷する恐れがあるが、自己責任を承知の元訪問する」と書かれた、国連軍の誓約書への署名が必要なので、親北派の文在寅政権の元、相変わらず反日活動な状況が続き、安定のトランプ政権から不正のバイデン政権へ移行される可能性も高まり、世界的にも混乱や不安定化が予想されますので、現時点で韓国への渡航は控えたほうが良いかも知れません。

シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第23回 「JSA」①

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まずは作品の紹介です💁🏻‍♂️

 

南北分断の象徴である38度線上の共同警備区域(JSA)で射殺事件が起こる。現場にいた南北の兵士たちは互いに全く異なる供述を繰り返していた為に、真相がつかめない状況だった。そんな中、中立国監督委員会は捜査官として韓国系スイス人である女性将校・ソフィーを派遣し調査を開始する。彼女は事件の兵士たちと面会を重ね事件の真相に迫っていく。そこには全く予想外の「真実」が隠されていたのでした……。

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2001年に日本公開された、韓国の作品です。

監督はパク・チャヌク

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韓国軍スヒョク=イ・ビョンホン

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朝鮮人民軍ギョンピル=ソン・ガンホ

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スイス軍調査官=イ・ヨンエ

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韓国の退役軍人からは「南北の警備兵が親密になることは実際には考えられず、不適切な描写である」と抗議が寄せられたそうです。

また現役の兵士からも「映画の物語であり、南北の兵士が交流するなんてありえない」と全面否定しています。

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シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第22回 「シャイニング」③

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元々スタンリー・キューブリック写真家です。その技術や感覚があるので、1シーン、1シーン、こだわって撮影しています。その1カットで強いメッセージ、強烈なインパクトを与えています。

作品のポスターでも有名な、『ジャック・ニコルソンが叩き割ったドアの裂け目から顔を出す狂気の表情』を撮るために、わずか2秒程度のシーンを2週間かけて、190テイク以上の撮影をしたそうです。

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この映画の撮影で開発されたステディカムの技術もあり、登場人物の動きに合わせてカメラが移動する撮影が効果的に使われています。

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この移動撮影によって、何者かが見ているかのような不穏な雰囲気や、主人公のすぐそばに自分もいるような恐怖感があります。

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撮影以外にもさまざまな要素が心理的な恐怖を感じさせます。まずはジャック・ニコルソンの狂気に満ちた演技ですね。普通の状態でもただならぬ雰囲気を漂わせているのですから、それ異常に何かが起こる恐怖を感じさせます‥

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その他にもダニーが三輪車でホテルを走り回るシーンの、ゴロゴロというタイヤの音など‥『』からも恐怖感を煽られます‥

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異常現象が起こるホテルのフロアや部屋の色彩も気色の悪い雰囲気が漂っています‥

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原作と違いキューブリック監督は、ハッキリとした説明を入れないので、例えば幽霊的なものが出現しますが、それが何者なのか意味不明です‥‥ラストの意味も不明です。そういうところが逆に想像力を無限に掻き立てられ、恐怖が倍増するのかも知れません‥

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スピルバーグ監督も絶賛しているように、すべてが完璧な映画です。

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そして子役のダニーの演技がとても素晴らしいですね。撮影中に何度もやり直しのテイクを重ねても、イヤな顔ひとつせずに演技を続けたそうです。また実際の名前と同じ『ダニー』という名前なので、監督も指示が出しやすく良い関係を築けたそうです。

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わたくし同様にホラーが苦手な方も、ぜひ一度ご覧になってみて下さい。

シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第22回 「シャイニング」②

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原作者で数々の名作を生み出しているスティーブン・キングについて、お伝えしていきたいと思います。

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1974年に長編『キャリー』でデビュー。

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その後も映画化された作品は数多くあります。

キャリー Carrie (1976年)
シャイニング The Shining (1980年)
クリープショー Creepshow (1982年)
クジョー Cujo(1983年)
デッドゾーン The Dead Zone (1983年)
クリスティーン Christine (1983年)
チルドレン・オブ・ザ・コーン Children of the Corn (1984年)
炎の少女チャーリー Firestarter1984年)
キャッツ・アイ Cat's Eye (1985年)
死霊の牙 Silver Bullet (1985年)
地獄のデビルトラック Maximum Overdrive (1986年)
スタンド・バイ・ミー Stand by Me (1986年)
クリープショー2/怨霊 Creepshow 2 (1987年)
バトルランナー The Running Man (1987年)
ペット・セメタリー Pet Sematary (1989年)
フロム・ザ・ダークサイド/3つの闇の物語 Tales from the Darkside: The Movie (1990年)
地下室の悪夢 Graveyard Shift (1990年)
ミザリー Misery (1990年)
IT It (1990年)
スリープウォーカーズ Sleepwalkers (1992年)
バーチャル・ウォーズ The Lawnmower Man (1992年)
ダーク・ハーフ The Dark Half (1993年)
ニードフル・シングス Needful Things (1994年)
ショーシャンクの空に The Shawshank Redemption (1994年)
マングラー The Mangler (1995年)
黙秘 Dolores Claiborne (1995年)
スティーヴン・キング/痩せゆく男 Thinner (1996年)
スティーヴン・キング/ナイトフライヤー The Night Flier (1997年)
ゴールデンボーイ Apt Pupil (1998年)
グリーンマイル The Green Mile (1999年)
アトランティスのこころ Hearts in Atlantis (2001年)
ドリームキャッチャー Dreamcatcher (2003年)
シークレット ウインドウ Secret Window (2004年)
ライディング・ザ・ブレット Riding the Bullet (2004年)
1408号室 1408 (2007年)
ミスト The Mist (2007年)
ドランのキャデラック Dolan's Cadillac (2009年)
キャリー Carrie (2013年)
ビッグ・ドライバー Big Driver (2014年)
セル Cell (2016年)
1922 1922 (2017年)
IT/イット “それ”が見えたら、終わり。 It(2017年)
イン・ザ・トール・グラス -狂気の迷路- In the Tall Grass (2019年)
IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。 It Chapter Two(2019年)
ドクター・スリープ Doctor Sleep(2019年)
ペット・セメタリー Pet Sematary(2019年)

 

主にホラーが有名ですが、『スタンド・バイ・ミー』や『ショーシャンクの空に』などの、ドラマに主軸を置いた名作もあります。

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多様性の欠落ぶりを指摘され物議を醸しているハリウッド。昨年2020年のアカデミー賞に関する発言でスティーブン・キングは批判されています。

映画芸術科学アカデミー会員であるスティーブン・キングは、こんなふうに発言しています。

芸術において多様性を考慮したことは私は一度もない。クオリティだけだ。それ以外は間違った行為だと私は思う

さらに「芸術家、クリエイティブな人間として最も重要なのは、性別や肌の色、志向に関わらずみんなが確実に同じチャンスを与えられることだ。現在そういう人たちは非常に過小評価されている。それはアートの世界だけではない」と発言されています。

これは全く正しい発言で、何も批判されるべきものではないと思います。

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『ポリコレ』ばかりが取り沙汰される昨今‥‥もちろん意図的に排除するような事は許されるものではありません。しかし性別や人種、宗教などは尊重されるものでありますし、区別する事なく実力や才能があるならばチャンスは平等に与えられるべきです。今のこういう時代は逆に差別を生み出しています。自分たちの気に入らないものは排除しています。

2021年1月20日、おそらくアメリカの次期大統領はバイデン氏になる可能性が高いです。これには多くの不正が行われています。その問題は今は横に置いて‥アメリカではBLMやアンティファなどの過激な組織がありますが、表向きはポリコレの重要性を訴えたりしていますが、自分たちの意にそぐわないものは全て排除するのです。

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人種に関係なく犯罪を犯せば逮捕されます。黒人であっても凶悪な犯罪者は強く取り締まられ逮捕されます。これを黒人差別だと主張する事例があります。

左派の発言は尊重する事を強く求めてきますが、他の発言は弾圧するのです。

トランプ大統領SNSアカウントの永久停止などがそうです。これは恐ろしい事件です。

日本人にとって自由は当たり前のようにあるのかもしれませんが、もう他人事ではない世界が近づいています。自由は闘って勝ち取らなければならない時代がやってきます‥。

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シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第22回 「シャイニング」①

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まずは作品の紹介です💁🏻‍♂️

 

冬の期間は豪雪で閉鎖されるホテルの管理人としての職を得た小説家のジャック・トランスは、妻のウェンディーと心霊的な予知能力のある息子ダニーとともにホテルへやってくる。そのホテルでは、同じく管理人をしていた男が精神に異常をきたし、家族を惨殺するという事件が起きていました。ダニーはこのホテルの恐ろしさを早くから察知し異変に気づく。そしてジャックは何者かに取り憑かれたかのように、精神が不安定になっていく中で、次々と不可思議な現象が起きていく‥‥。

 

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1980年に公開された、スティーブン・キング原作、スタンリー・キューブリック監督作品です。

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主演はジャック・ニコルソン

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奥様のウェンディ役のシェリー・デュヴァル、息子のダニー役はダニー・ロイド

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●原作者のスティーブン・キングは、この映画に批判的であった事は有名です。

 

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キャスティングも気に入らなかったようで、ジャック・ニコルソンによるジャック・トランスの描き方や、作品のほぼ全てが書き換えられ怨霊的ホラーになっていた点に不満を持っていたようです。あまりに納得がいかず、自分の理想の脚本でドラマ化されました。

しかし作品の評価としてはキューブリック版のほうが高いようです。

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