シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第17回 「ダンス・ウィズ・ウルブズ」④
181分‥‥上映時間は長い作品です。
しかも最近の映画のように目まぐるしくカメラが動き回り、ジェットコースターのように展開していくような作品でもありません。
しかし最後まで全く飽きる事なく、本物の大自然が見せる美しく雄大な景色に魅せられていきます。
音楽を担当したジョン・バリーの美しい曲の流れる中を、主人公ジョン・ダンバーと共にゆったりした時間を過ごして頂きたいと思います。
撮影は『マッドマックス2』や『ヤングガン』を担当したディーン・サムラー。
この映像の美しさも納得です。
先住民の土地を侵略しインディアンを虐殺し、白人中心のアメリカ社会に対して警鐘を鳴らし、人間としての生き方、そしてフロンティアへの美しさと素晴らしさを表現していて、従来の西部劇とは大きく違っています。
「片言の英語を話すインディアン」という表現をやめて、インディアンたちが彼らの言語で喋るというのもこの作品の素晴らしいところです。
ただインディアンの言葉には、男女で区別があるらしく、この映画では指導した人物が女性だった為に、男性がオネェ語を話してるようです♫
主人公のジョン・ダンバーがフロンティアで孤独に過ごしてから、言葉の通じない『ツーソックス』と名付けたオオカミや『シスコ』という名の馬と心を通わせようとします。そして偵察にやって来たインディアンとも‥物語の中心となる、その部分を時間をかけて丁寧に丁寧に描かれています。
オオカミも実際のオオカミで撮影しています。神経質なオオカミを調教するのはかなり難しいらしく、いざという時は銃殺する覚悟で撮影は行われたそうです。
オオカミや馬、インディアンたちの心が少しずつ動いていく姿は喜びや感動でいっぱいです。
思えばCGを使わずにこれほどの大作が作られたのは、この「ダンス・ウィズ・ウルブズ」が最後だったのではないでしょうか‥。
2020年も年末となりましたが、アメリカ大統領選挙はまだ終わっていない状況で何が起こるか分かりません。共和党のトランプ大統領は何と戦っているのか⁈大手マスメディアが伝えているような「往生際が悪い」‥そんな問題ではないのです。民主党の背後にあるのは中国共産党です。民主的そして自由を尊重するアメリカと統制された全体主義、盗んだ技術で発展を続け、周囲の民族に対する弾圧など行っている中国共産党との価値観の戦いなのです。まさしくこの「ダンス・ウィズ・ウルブズ」同様に、価値観の戦争なのです。日本もどちらの価値観を共有していくのか意思表示をしなくてはなりません。みなさんもこの機会によく考えて頂けたらと思います。