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シネマ・エンター 忘れないよ名作映画 第1回 「デルス・ウザーラ」③

この作品は《人間は自然とどう向き合うべきなのか?》を訴えかけています。そして、現在の武漢コロナウイルスの脅威と立ち向かうのと同じように、《人と人との助け合い、支え合う事の大切さ》を教えてくれます。

ちなみにデルス・ウザーラの家族も天然痘によって亡くなって、デルスたったひとり生き残った身なのです。

 

物語は日露戦争が起きる2年前の1902年から1910年までの約8年間が描かれています。1902年といえば日本では八甲田雪中行軍遭難事件がありました。これも日本軍がロシアとの戦争に備えて訓練をした出来事なのですが、アルセーニエフの調査も軍事的背景もあったのでしょう。

 

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映画ではそういった戦争は関係なく、《人間》の生き様が描かれています。

 

一つ目のシークエンスでは、アルセーニエフたち探検隊は山の事や自然の事など何の知識も持っていなかったのですが、途中でデルス・ウザーラと出会い行動を共にする事で、自然の素晴らしさや美しさ、そして厳しさ、また生き抜く為のサバイバルも教えられるのです。デルス・ウザーラは《自然》そのものの存在でした。

 

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二つ目のシークエンスで、アルセーニエフたち探検隊は再び山に入るのです。そこでデルス・ウザーラとの再会も果たすのですが、山の中では異変が起きていました。密猟者たちが現れて動物たちを捕獲したり山を荒らしているのです。そして山の中では百戦錬磨だったデルス・ウザーラにも異変が‥‥。

 

三つ目のシークエンスでは、デルス・ウザーラは山を降りてアルセーニエフの家に居候していました。年老いてきたデルスの為を思ってアルセーニエフが招いたのですが、この町の生活はデルスに馴染めず精神的に参ってしまいます。そんな中でデルスは山に戻る事を決意し、アルセーニエフも断腸の思いで受け入れます。

 

山に戻ったデルス・ウザーラは思いもよらない形で命を失ってしまいます‥。

 

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現代社会にも通じる人と人との関係性であるとか、人間の欲であるとか‥‥人間が生きてる基本には自然の世界があるということ。人と人との関係の根本には自然の大切さがあり、そこを無くして人間の存在は無いってこと‥‥いろいろ考えさせられます。

 

みなさまも是非ご覧になってみて下さい。